小石川植物園に行ってきました 園内編 2013

小石川植物園に行ってきました。訪問日は2013/2/20、穏やかな晴れ日和で気持ちがよかったです。
興味のある方は「温室編2013」もあわせてご覧ください。ページ数が多いですが、最後までおつきあいいただければ幸いです。

正門から公開温室

OLYMPUS DIGITAL CAMERA正門から入って緩やかな坂を上ります。本館まで関係者の車が乗り入れるのか、かなり広くなってます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA本館。研究とか事務とか、そんな施設なんでしょうか。中に入れるのかどうかは確認しませんでした。外から見ただけです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA立派なチャボトウジュロ(だったと思います)の木がありました。幹の雰囲気がなんとなく古代というかジュラシック。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA温室前にあるイロハモミジの並木です。秋の紅葉はきれいなことでしょう。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA公開温室です。現在は一部しか公開されていません。温室内について詳しくは別記事をご覧ください。

小石川植物園に行ってきました 温室編 2013

小石川植物園は以前訪れたことがあるのですが、そのとき温室が入れなかったので、今回はそれを見に行ってきました

公開されているのは一部だけ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA温室は中央がドーム状に大きくなっており、その左右にハウス温室が伸びています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA現在公開されているのは正面から見て右側のハウス温室のみです。中に入るのも正面からではなく、右側面からになります。

温室・手前

中はとても素朴で、業者さんの温室みたいです。名札に値段が書き込まれていたらそのままのような気もします。ある意味そそるシチュエーションともいえます。OLYMPUS DIGITAL CAMERAハウス温室は2ブロックに分かれています。入ってすぐに温室には花木や湿地系の植物が展示されているようで、中央には浅い人工のプールがあります。通路はひと一人分くらいで狭いです。百葉箱の白が妙に浮いてます。
OLYMPUS DIGITAL CAMERAムシトリスミレとかアンスリウム的なものとか。

めくるめく原種デンドロの世界 その1

デンドロビウムはポピュラーかつ美しいランで、原種も交配種に劣らない美しいものがたくさんあります。また、咲き乱れた大株の姿は圧巻です。デンドロビウムは姿形、生態の異なる仲間がたくさんあるので、40くらいの節や亜属に分けたりします。ここでは植物園で見かけたデンドロビウム属デンドロビウム節のランを紹介します。

デンドロビウム節はもっともポピュラーなグループのひとつで、現在広く出回るデンドロ交配種の親となっているnobile:ノビルやmoniliforme:モニリフォルメ(セッコク)をはじめ、育てやすく美しい種がたくさんあります。誰が見てもまあ、美しいと思えるようなストライクゾーンの広い花姿の種が多いのも特徴でしょうか。ランの中でもデンドロを育てたい、という方にはまず知って欲しいグループでもあります。いわばデンドロの入門編です、といっても種類も多いですし、それだけではなく奥も深いと感じます。

Den. nobile ノビル

ノビル
ノビル

言わずと知れた、デンドロを代表する原種で、非常にたくさんの変種があります。ここから発した交配種も数知れずです。リップの真ん中に入る大きな黒いブロッチが印象的で、花びらの先端がほんのり紅桃色になります。ノビリスという品種名がついていましたが、よく見るノビルとあまり変わらないように感じます。

Den. nobile var.cooksonianum ノビル クックソニアナム

ノビル クックソニアナム
ノビル クックソニアナム

上記ノビルの数ある変種のひとつです。花びらの付け根に紫色の斑がくっきりとはいるのが特徴です。微妙な違いのように感じますが、実際に見ると、ノビルとは雰囲気ががらりと違ってきます。何となく全体の線が、こちらの方がくっきり見えます。

Den. friedericksianum フレデリックシアナム

フレデリックシアヌム
フレデリックシアヌム

黄色い花が全体を明るく見せてくれます。こちらもデンドロビウム節の中ではポピュラーな原種です。ノビルをそのまま黄色くしたような花姿です。花持ちがよく、1月半近く咲き続けるそうです。

Den. loddigesii ロディゲシー

ロディゲシー ヘゴやコルク付けにすると非常に映えます。
ロディゲシー

小型種で、バルブも非常に細いです。バルブは立ち上がらずに横から下に向かって伸びます。非常に高芽をよく出して増えるので、安価で苗もたくさん出回ります。寒さに強く、うちではマイナス1℃のベランダでも耐えていました。花は咲きやすいという人と咲きにくいという人がいます。冬に断水すると春に花芽を出しやすいともいいますが、定かではありません。バルブの細さの割に、大きな花を咲かせます。ピンクと黄色のコントラストがかわいい花で、リップが細かく切れ込みます。花持ちが悪いのが残念ですが、それ以外はパーフェクト。一応、初心者向き原種で、枯れにくいです。コルクやヘゴ付けにすると映えます。

Den. Berry ベリー

RIMG0572デンドロビウム・ベリーは非常に花付きのよいデンドロビウムの交配種です。1つのバルブから、2~3本の花茎を伸ばして10輪ほどの花を咲かせます。花の大きさは2cmくらいと可愛らしいです。見た感じはkingianum:キンギアナムなのですが、bigibum:ビギバムやcanaliculatum:カナリキュラツムの血も入っています。単純に構成比で言うならキンギアナム50%、ビギバム25%、カナリキュラツム25%といったかんじになります。正確にはビギバム×カナリキュラツムの交配種Mini Pearl:ミニ・パールにキンギアナムを交配したのが本種、ベリーです。良く出回る個体にベリー ’オダ’があります。

RIMG0577ビギバムは俗に言うデンファレ系のひとつです。カナリキュラツムは小型のスパチュラータ系で線の細いとてもきれいな花なのですが、寒さに弱い面などもあって、デンドロの中ではやや難物と勝手に認識しています。で、その交配種であるミニ・パールは見ためほぼデンファレです。その見た目ほぼデンファレにキンギアナムが交配された本種はほぼ見た目キンギアナム。見た目としてはキンギアナムの遺伝子最終勝利と言ったところでしょうか。各系統(キンギアナム系・デンファレ系・スパチュラータ系)の代表的な原種を交配した結果がコレ、というのはおもしろいです。小型化、耐寒性や強健さを狙った交配かもしれません。花色はビギバムの濃い赤紫を反映していると思います。やや小型に見えるのはカナリキュラツムの形質からでしょうか?

寒さには強く、その点はキンギアナムに準じます。また、たくさんバルブを出しますが、比較的コンパクトにまとまるのも特長です 。

B. Little Stars リトルスターズ

OLYMPUS DIGITAL CAMERAブラサボラ・リトルスターズはnodosa:ノドサ×subulifolia:サブリフォリア(=cordat:コルダタ)、原種同士の交配種です。ノドサはブラサボラの中でもメジャーな原種でよく見かけます。この交配種を見ていつも疑問に思うのは、ノドサもサブリフォリアもすごく花姿の似た原種なのです。で、やっぱりその交配種も親とそっくり。どういう意味のある交配なんだろうと。ノドサもサブリフォリアも栽培したことがないのではっきりいえませんが、ノドサの花姿を残しつつ花つきのよさと多花性を目的としているんじゃないかと思います。後は雑種強勢でしょうか。リップが白で、ほかの花びらは黄緑色と一見ぱっとしない花姿ですが、ずっと見てても飽きない素の美しさがあります。育てているのはリトルスターズの中でも、もっとも普通に出回っている’夜香’という個体です。個体差があるのか、当方の株は香りがほとんどしません。ブラサボラはカトレアの近縁属で、ブラソカトレアなど属間交配種も多くあります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAバルブは細く、その先につく葉っぱが棒のように肉厚になります。病気も害虫もなく、なんと言っても真夏の直射日光でも葉焼けしません。というわけで、一年中日当たりに置いてます。花は夏から晩秋にかけて咲くことが多いです。秋までがんがん日に当てて育てると、花つきがよくなるような気がします。肥料は5月ころに固形の化成肥料を少し与えているだけです。最も気を使わないランのひとつです。 交配親であるノドサはヘゴ板付けで育てているのを植物園とかで時々見るので、これも一度そうやって育ててみたいです。

Den. Cassiope カシオープ

OLYMPUS DIGITAL CAMERAデンドロビウム・カシオープはmonilifome × nobileの原種同士の交配種です。なんか、自分はプライマリー交配が好きなんだなと改めて思います。monilifomeは要するにセッコク、nobileはノビル系デンドロの親としても有名です。超メジャー同士の交配種、原初のデンドロ交配種と言ったら大げさですが、カシオープはその後に続くデンドロの交配種に大きな影響を与えたのは確かです。花つきのよさは抜群で、ノビルの美しさとセッコクの強健さを併せ持ったまさにハイブリッドです。交配種として登録されたのは1890年、古くからこんなの(交配)やってたんだなあ。花は落葉したバックバルブに咲きます。新芽から数えると、足掛け2年で花芽のつくバルブになります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA栽培は基本的にノビル系と同じです。冬は休眠しているので、かなり乾燥させても大丈夫です。春~秋は戸外の風通しのよいところで、吊るせれば言うことないです。セッコクもノビルも変種や個体が多い原種なので、それらの変種や個体の組み合わせて多分いろいろなカシオープがあるんじゃないかと思います。個体名のついたものはあまり見ませんが。原種に近い素朴な交配種といった感じの花です。

尼崎市都市緑化植物園に行ってきました

RIMG0566尼崎市都市緑化植物園に行ってきました。一見何の変哲もない公園なのですが、片隅にある温室が妙に不思議です。良し悪しはともかく一度紹介しておかないとっ!ということでそんな温室をレポートします。内容が長くなるので5ページに分けています

もくじ

1.このページ(レポート1)
2.うっそうとした熱帯花木室(レポート2)
3.展示室/不思議な雰囲気の多肉植物・サボテン室(レポート3)
4.個人的な感想/アクセス
5.ギャラリー

レポート

RIMG0567尼崎市都市緑化植物園は尼崎市塚口にあります。地元近辺の方にはピッコロシアターの道を挟んで斜め向かいの公園といったらわかりやすいでしょうか。上坂部西公園という名前がついてます。

RIMG0535緑の相談所がありますが、特に植物園と言うより憩いの場的な公園の雰囲気です。入場は無料です。花木などがメインで、四季の移ろいを感じることができます。自然観察にはちょうどよいかもしれません。

めくるめく温室

RIMG0539ここまでは一見どこにでもある公園です。しかし、片隅にある温室がこの何の変哲もない公園をディープな植物園にしています。公園自体は年中無休ですが、温室などは火、 水曜日、ゴールデンウィークを除く祝日、年末年始が休館のようなので(公式ページより)、注意が必要です。

RIMG0541温室のエントランスです。左手が熱帯花木室、右手が季節ごとに展示の変わる展示室、続いて奥が多肉植物・サボテン室、さらに奥はバックヤードの養生室(立ち入り禁止)になっています。次のページは熱帯花木室の様子を。

Dtps. Perpul Gem パープル・ジェム

OLYMPUS DIGITAL CAMERADtps. Perpul Gem(ドリテノプシス・パープルジェム)はコチョウランの一種で、花は幅3cmほどの小輪多花性です。ドリテノプシスはファレノプシス(コチョウラン)×ドリティスの人工属です。ミニコチョウランが広く普及していますが、花の大きさだけ見るとこれはミニというよりプチに近いかも。株自体はほかのコチョウランとあんまり変わらない大きさです。Phal. equestris(ファレノプシス・イクエストリス)×Dor. pulcherrima(ドリティス・プルケリマ)の原種同士の交配です。手持ち株の両親は基本種とは異なる個体(equestris ‘Alba’ × pulcherrima ‘Splash’)なので、正確にはパープルジェムじゃないかもしれないけど、どう見てもよくあるパープルジェムの花です。形はもとより色も。特に個体の持つ特徴は花に表れなかったようです。
なんといっても強健で花つきがとてもよいのが特徴です。不定期咲き、うちでは秋~春にかけての3シーズン花茎を何本か伸ばして咲き続けています。

京都植物園の洋ラン展に行ってきました 2013

OLYMPUS DIGITAL CAMERA京都植物園恒例の洋ラン展に行ってきました。以前は温室内で催されていましたが、数年前から植物園会館のほうに移動した…んだったと思います。今回も植物園会館一階の展示室でした。展示数は公称でおよそ200鉢、京都洋ラン研究会との共催のようです。即売もされていますが、数は大人しいです。会場はさほど広くない割りに、人の入りは結構あるのでにぎやかです。会場の雰囲気はともかく、実物を見てほしい!そんな気になったランを紹介します。多くの株は個体名も明記されているのですが、そこまで書くのは手間的にごにょごにょ…で省略します(そこが肝心だろう、とも言われそうですが)。 “京都植物園の洋ラン展に行ってきました 2013” の続きを読む

C. Mini Purple ミニ・パープル

C.Mini PurpleC. Mini Purple(カトレア ミニ・パープル)はミニカトレアの基本ともいえる交配種です。以前はC.ではなくLc.(レリオカトレア)でしたが、片親のL.pumila(レリア・プミラ)が現在はカトレア属に移行した為、属名もカトレアに変更されています。C. walkeriana(カトレア・ワルケリアナ)×C. pumilaのプライマリー交配(原種同士の交配)です。walkerianaの美しさとpumilaの育てやすさを併せ持った優良種です。 “C. Mini Purple ミニ・パープル” の続きを読む