めくるめく原種デンドロの世界 その1

デンドロビウムはポピュラーかつ美しいランで、原種も交配種に劣らない美しいものがたくさんあります。また、咲き乱れた大株の姿は圧巻です。デンドロビウムは姿形、生態の異なる仲間がたくさんあるので、40くらいの節や亜属に分けたりします。ここでは植物園で見かけたデンドロビウム属デンドロビウム節のランを紹介します。

デンドロビウム節はもっともポピュラーなグループのひとつで、現在広く出回るデンドロ交配種の親となっているnobile:ノビルやmoniliforme:モニリフォルメ(セッコク)をはじめ、育てやすく美しい種がたくさんあります。誰が見てもまあ、美しいと思えるようなストライクゾーンの広い花姿の種が多いのも特徴でしょうか。ランの中でもデンドロを育てたい、という方にはまず知って欲しいグループでもあります。いわばデンドロの入門編です、といっても種類も多いですし、それだけではなく奥も深いと感じます。

Den. nobile ノビル

ノビル
ノビル

言わずと知れた、デンドロを代表する原種で、非常にたくさんの変種があります。ここから発した交配種も数知れずです。リップの真ん中に入る大きな黒いブロッチが印象的で、花びらの先端がほんのり紅桃色になります。ノビリスという品種名がついていましたが、よく見るノビルとあまり変わらないように感じます。

Den. nobile var.cooksonianum ノビル クックソニアナム

ノビル クックソニアナム
ノビル クックソニアナム

上記ノビルの数ある変種のひとつです。花びらの付け根に紫色の斑がくっきりとはいるのが特徴です。微妙な違いのように感じますが、実際に見ると、ノビルとは雰囲気ががらりと違ってきます。何となく全体の線が、こちらの方がくっきり見えます。

Den. friedericksianum フレデリックシアナム

フレデリックシアヌム
フレデリックシアヌム

黄色い花が全体を明るく見せてくれます。こちらもデンドロビウム節の中ではポピュラーな原種です。ノビルをそのまま黄色くしたような花姿です。花持ちがよく、1月半近く咲き続けるそうです。

Den. loddigesii ロディゲシー

ロディゲシー ヘゴやコルク付けにすると非常に映えます。
ロディゲシー

小型種で、バルブも非常に細いです。バルブは立ち上がらずに横から下に向かって伸びます。非常に高芽をよく出して増えるので、安価で苗もたくさん出回ります。寒さに強く、うちではマイナス1℃のベランダでも耐えていました。花は咲きやすいという人と咲きにくいという人がいます。冬に断水すると春に花芽を出しやすいともいいますが、定かではありません。バルブの細さの割に、大きな花を咲かせます。ピンクと黄色のコントラストがかわいい花で、リップが細かく切れ込みます。花持ちが悪いのが残念ですが、それ以外はパーフェクト。一応、初心者向き原種で、枯れにくいです。コルクやヘゴ付けにすると映えます。